2006年06月24日

ウルトラ・ダラー 手嶋 龍一  4

あの911のニューヨークの惨事の時に毎日NHKでリポートしていた手嶋氏が
NHKを辞めて小説を書いたということで、非常に気になっていました。
ただ、結構分厚く重い本のため、読むのをためらっていました。
といってもなぜか絶対に裏切られないという自信?があったため
購入して電車の中で読み始めました。

内容(「BOOK」データベースより)
「拉致」衝撃の深層!昭和43年暮れ。東京・荒川に住む若い彫刻職人が、忽然と姿を消した。それから35年以上の月日が流れ、ついに全貌が明らかになる…。ダブリンに超精巧偽百ドル札あらわる!震源は「北」。前NHKワシントン支局長の著者が放つ衝撃のドキュメンタリー・ノベル。

これ、非常に面白いです。
なんというか、諜報員とかスパイとかイマイチぴんとこなかったのですが
外交と、その裏側という観点で諜報員を考えると、役割というか仕事内容がよくわかります。
それと自分自身あまり「拉致」に興味がなかったのですが
拉致の目的、偽ドルの目的が核開発であったりテポドンだったりするわけで
そう考えると非常に重要な問題であると思いました。
自分の拉致に対する認識が甘かったと思います。

奇しくもテポドン2号の実験が報道をにぎわしています。
偽ドルにしろミサイルにしろ
「現実は、この本に予言されていた」ということになります。
手嶋氏は諜報員と同様に多くのインテリジェンスを自身でもっていて
それを組み合わせて自分なりの結論をだしたら、現実にそうだったということでしょうか。
それにしても国家機密ギリギリの内容もきっと含まれているのでしょう。
従ってこの本は「小説」という形をとらざるを得なかったのでしょうか。

ただ、残念なのは
なんというのか、美男美女のオシャレな会話や生活とか
イギリス諜報員の優秀って言い過ぎる所とか
MGBロードスターの描写とか
とっぽい印象をうけました。かっこつけすぎているなぁーと。
それと最後はいただけません。
あの最後のシーンはせっかくここまで積み上げてきた盛り上がりが・・・
もう少しなんとかならなかったのでしょうか・・・

というわけで北朝鮮の理解であったり
現在の外交に興味がもてる本ということで、非常にオススメします。
話の展開が気持ちよく進んでいくので、分厚いですがすぐに読み終えられます。



ウルトラ・ダラー


d98222 at 14:31コメント(0)トラックバック(0)読書   この記事をクリップ!

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