2006年11月23日

天使と悪魔 ダン・ブラウン  5

以前、ダビンチコードを読んだときに、既にこの本が出版されていることは知っていました。
ただダビンチコードでもうお腹いっぱいで・・・この本を読む元気?がでませんでした。
そうこうしているうちに先日東京⇒大阪⇒博多⇒東京といった
長編本を読むに最適な機会を得ましたので、ようやく読むことができました。

内容(「BOOK」データベースより)
ハーヴァード大の図像学者ラングドンはスイスの科学研究所長から電話を受け、ある紋章についての説明を求められる。それは十七世紀にガリレオが創設した科学者たちの秘密結社“イルミナティ”の伝説の紋章だった。紋章は男の死体の胸に焼印として押されていたのだという。殺された男は、最近極秘のうちに大量反物質の生成に成功した科学者だった。反物質はすでに殺人者に盗まれ、密かにヴァチカンに持込まれていた―。

あのロバート・ラングドンがでているとは知りませんでした!
知っていたらダビンチコードを読んだあとすぐに読んだのに・・・

内容は「宗教」と「科学」の対立を描いています。
自分の歴史の知識として「天動説」を説いたガリレオ(=科学)が教会から迫害をうけたことぐらいは
知っていましたが、ここまでの対立があったとは知りませんでした。
ただ
教会のいう「神」と
科学のいう「神」は
確かに相反するもの、お互いを否定するものとして長い間いがみあってきたみたいですが
この本のなかでダン・ブラウンはひとつの結論をだしてくれた気がします。
(というか宗教界のなかで口にだせない暗黙の結論を書いてしまった・・・というべきでしょうか)

この本のなかで、ある司祭がこういったことを言います。
「科学と宗教の古来の戦いは終わりを告げました」
「あなたがたの勝利です。ただ科学は何の答えを示したのでしょうか」
科学はこれまでの神の奇跡を科学的に立証するものから、さらに奇跡以上の力を生み出すものになっています。
つまりもうこれまでの「教会の教えを否定するもの」としての科学ではなく
だれも扱いきれない巨大な力となってしまった科学。
そこに信仰もモラルも不在であるとしたら、あまりに危険な状態です。
従って「宗教」と「科学」はお互い対立するものではなく
「宗教」は過去の非を認め、お互い補完しあうものになっていくべきだと感じました。

つくづく感じましたがダン・ブラウンは博学というか素晴らしい知識をもっています。
もしくは素晴らしい友人・スタッフがいるのでしょうか。
そしてそれをここまで面白い話に組み立てるのはさすがです。
ダビンチコードでも感じましたが、なんの知識も歴史観もない人に
堅苦しくなってしまいそうな話をここまで面白くできるとは・・・
次のラングドンの活躍が楽しみです。

あと蛇足ですが、ダビンチコードのDVDを見たのですが・・・
こちらは期待を裏切り、評価は★ぐらいです・・・
心理描写が少ない内容なので成功すると思っていたのですが。。
特に感じたのは謎解き部分が少なすぎるというか、簡単に解けすぎる感がありました。
そもそも2時間ていどの映画にするのは無理がありすぎました。
黄金比率の話もないですし・・・非常に残念です。
「天使と悪魔」の映画化のときは4時間ぐらいの長編にするか
ふたつに分けるぐらいはしてほしいものです。

最後に評価としては「ダビンチコード」よりも上だと思います。
謎解き部分は「ダビンチコード」に軍配があがると思いますが
精神的なスケールの大きさは「天使と悪魔」の圧勝だと思います。
それなのに「ダビンチコード」のほうが売れているのはおそらく題名がよくないのかと
ふと思いました。
「天使と悪魔」・・・いかにも読みにくそうな題名です。
もっと想像力がわく題名にすべきだったのでは。

というわけで「ダビンチコード」よりもオススメします。



天使と悪魔 (下)


d98222 at 14:51コメント(0)トラックバック(0)読書   この記事をクリップ!

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